予算をオーバーしない家づくりのコツ
予算オーバーしない家づくりのポイントをまとめてみました。家は一度建ててしまうと後から仕様を変更することが難しいため、建てる前にある程度は欲張ってしまい、予算もオーバーしてしまいがちです。では、何に気をつければ予算内で理想の家を手に入れられるのでしょうか。
予算は何を考えておけばいいのか
まず気をつけなければならないポイントは、予算は本体工事費ではなく総工費で考えるということです。
本体工事費とは建物そのものを建てる時にかかる費用のことです。
よって、そこにもともと建っていたものを解体する解体工事費や、駐車スペースなど家の周りの整備費用(外構工事費)などは含まれません。
外構工事費には数十万円、場合によっては100~300万円近くかかることもありますので、よく検討しておきましょう。
一方で総工費とは、「本体工事費」の他に上記の外構工事費などの「付帯工事費」や、手続きや登記の申請にかかる「諸費用」などを含めたトータルの費用のことを指します。
一般的に総工費のうち本体工事費が占める割合は7~8割程度と言われていますので、たとえば予算が3000万円であった場合は2100~2400万円程度を家の本体にかけられる計算になります。
また、ローンを組む場合であっても総費用の予算のうちの3割程度は現金で用意しておくと安心です。
それと、貯金をすべて使い切るのではなく、半年~1年分くらいの生活費は手元に残るよう調整しましょう。
京都市西京区のある邸宅の資金計画表【実物】
本サイトでは、特別に実際に使用された資金計画を紹介する許可をもらいました。土地本体価格から引越し費用にいたるまで、細かく計画されているので、ぜひ参考にしてください。
工務店のゼン・コーポレーションで京都市西京区に土地面積146㎡の2階建て一軒家を建てられた際の資金計画がこちらです。
項目 | 金額 |
---|---|
【建物本体及び付帯工事費用・設計費用・調査・保険費用】 | |
上下水道施設工事代及び負担金 | ¥150,000 |
外構工事 | ¥1,200,000 |
工事請負契約書印紙代 | ¥10,000 |
建築確認申請代金 | ¥500,000 |
施工管理費 | ¥300,000 |
長期優良住宅申請認申請代金 | ¥220,000 |
瑕疵担保責任保険料金 | ¥220,000 |
長期優良住宅申請認申請代金 | ¥80,000 |
地盤調査及び保証料 | ¥85,000 |
【土地取得費用】 | |
土地本体価格 | ¥23,000,000 |
仲介手数料 | ¥810,000 |
固定資産税 | ¥100,000 |
土地契約書印紙代 | ¥10,000 |
登記費用 | ¥450,000 |
【その他費用】 | |
表示登記費用 | ¥100,000 |
登記費用 | ¥250,000 |
住宅ローン保証料 | ¥600,000 |
銀行手数料 | ¥600,000 |
住宅ローン保証料 | ¥72,500 |
火災・地震・家財保険料 | ¥300,000 |
引越し費用 | ¥80,000 |
地鎮祭 | ¥10,000 |
上棟式 | ¥30,000 |
合計 | ¥54,381,100 |
建築確認申請代や登記費用などは、家を建てる上で必ず必要な書類ですが、これだけでも数十万円かかるんですね。これが資金計画に入っていなければ、すぐ予算オーバーになってしまいそうです。
他にも、こちらのお宅では0円だったので記載していませんが、カーテン設置代金やエアコン取付費用なども、別途資金計画に入れる必要があります。
これらの項目は、素人は見落としがちですよね。ゼンコーポレーションなら資金計画表に、はじめから細かい項目まで入れてくれているので、助かります。
コストダウンのテクニック
コストを下げる方法で一番簡単なのは、設計の段階で家の仕様を変更することかと思います。
簡単な話ですが、複雑な構造よりもシンプルなものの方が工数も材料費もかからないので、それだけ費用を抑えることができますよね。
たとえば、1階と2階の床面積を統一して四角い箱型にしたり、採光を工夫して窓の数を減らしたり、間仕切りを減らして開放的な空間にしてみたりと工夫の余地は様々です。
- 1階と2階の床面積を統一…28万円コストダウン
※延床面積120㎡の家の場合で試算 - はめ込み式の窓を2箇所減らす…14万円コストダウン
※40.5cm×183cmの窓2枚で試算 - 間仕切りを1箇所減らす…14万円コストダウン
※6畳×6畳の部屋の間仕切りを減らした場合で試算
また、建物自体は一度造ってしまえば後から変更することは難しいですが、駐車スペースや庭、フェンスや門などに関しては後から追加で工事をすることが比較的かんたんなので、初期の段階ではそれらの予算を削ってみても良いかもしれません。
予算オーバーしそうであれば、まずは自分が何を優先したいのか、それは後から手を加えられるものなのかどうなのかということを考えて、優先順位の低いものから削っていきましょう。
2018/01/10